相続と測量

まずはじめに測量とは土地の形や高さを正確に測る作業です。
測量には様々な種類がありますが土地を売却するにあたり必要になってくる測量は2つです。

・現地測量(現況測量)
・境界確定測量

ご自分の土地、もしくは今後相続するであろう土地の測量が済んでいるかご存知でしょうか。

地積測量図が登記簿にない場合、実際の面積と謄本に記載してある面積が異なります。
年代の古い地積測量図も今と違って手作業で測っているので正確ではありません。
登記簿に地積測量図がある場合でも再度測量をし直すことがほとんどです。

売却するには実際の土地の面積が確定していないと買取金額を出すことが出来ません。

地積測量図を作るには境界確定測量をしなければなりません。
隣地所有者と現地で境界の位置を確認します。

土地を分筆、土地地積更正登記を行うには境界が確定していないと出来ません。

一度も測量をしたことのない土地ですと道路部分の境界の確定もしなければなりません。
こちらは官公署(市役所や区役所)と立会をします。
道路査定(官民査定)と言いますがこちらも非常に時間がかかります。

道路査定をしたことのない土地ですと約3ヵ月くらい時間がかかります。

相続税の支払いは10ヵ月間です。
相続発生時にやらなければならないこと
・売却予定地の測量
・遺産分割協議書の作成、相続登記
・相続税の確定
・買取業者を探す

これを10ヵ月の間に出来るでしょうか。

測量で立会の日程が上手くいかず3ヵ月以上かかることもあります。(隣地の方と連絡が取れないことは
多々あります。)
遺産分割協議書の作成に時間がかかります。誰がどこの土地もしくは他の財産を貰うのか等、細かく決定し
書面にしなければなりません。
遺産分割協議書が出来上がらなければ土地を売却することが出来ません。

買取業者と土地の契約をしてすぐに土地と現金の引渡しにはなりません。
買取業者にもよりますが何か月かは間が空きます。
売却予定地が広く開発行為になる際には開発許可が下りないと決済しない業者もあります。

上記の内容が全てスムーズに行われれば10ヵ月の間に相続税を支払うことは出来ます。

何か一つでも遅れてしまうと間に合いません。

実際に相続が起きてからでは間に合わないケースがありますので
事前に測量を済ませておくことが一番かと思います。

他にも生産緑地だったり埋蔵文化財の試掘をしなければならない土地だったりすると時間は更に掛かります。

相続税の延納手続きをされる方や銀行から借りて相続税を支払う方もいます。
そのようにならない為にも事前に測量をして売却予定の土地について把握しておくことが
とても重要になってきます。

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